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Q1 リハビリテーションを受けている高齢患者の熱中症リスクは高い?
熱中症は本来あらゆる年齢層で発生し得るが,その中でも在宅や施設で生活する高齢者は,特に何らかの疾患を抱えてリハビリテーションを受けているような高齢患者は,生理機能低下や行動制限,基礎疾患や服薬の影響等も重なり,熱中症リスクが高くなっている.
Q2 熱中症の病態(発生機序)の理解はどのように役立つのか?
熱中症の病態(特に発生機序にかかわる病態)の観点から,暑熱環境下で体熱放散低下を主体とする古典型熱中症と,運動に伴う体熱産生亢進を主体とする労作型熱中症を両端とし,そのあいだに両者のリスク要因が重なり合う中間型/複合型熱中症が連続的に存在すると考えられる.このような古典型─中間型/複合型─労作型の病態軸を設定することで,個々の症例がどのような組み合わせの環境要因,個人要因,作業要因による熱ストレスを受けているかを見通し,熱中症リスクを予測しつつ,安全なリハビリテーション計画を立てることができる.
Q3 熱中症の重症度はどのように判定するのか?
一方,重症度の観点では,めまい・立ちくらみやこむら返り等を呈する軽症の熱中症から,頭痛や吐き気,全身倦怠感を主体とする熱疲労を経て,急性中枢神経障害や多臓器障害を特徴とする重症の熱中症(熱射病)に至るまで,連続した重症度の軸としてとらえることができる.このような軽症─中等症─重症の重症度軸を設定することで,リハビリテーション実施時の熱中症対応指針が立てやすくなり,作業や練習の継続・中止,医療機関への搬送の要否を判断する助けとなる.
Q4 病態軸と重症度軸に基づく熱中症評価表の有用性は?
本総説では,病態軸と重症度軸に基づく熱中症評価表(リスク評価表と初期対応表)を用いて,個々のリハビリテーション患者について,熱中症のリスク評価と対応指針を整理しておくことを提案する.この熱中症評価表により,高齢者やリハビリテーション患者における,暑熱環境下での活動時のリスク評価と,熱中症発生時の対応レベルは体系化される.このことは,夏季のリハビリテーション医療における安全性の確保にもつながる.

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