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ヒトT細胞,NK細胞の初期分化段階の指標
堀 利行
1
1京都大学ウイルス研究所
キーワード:
T細胞
,
NK細胞
,
初期分化
Keyword:
T細胞
,
NK細胞
,
初期分化
pp.474-476
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902450
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- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
T細胞も他の血液細胞と同様,多能性造血幹細胞に由来するが,原則として胸腺の微小環境下で分化成熟する1).これまでのところ,一次造血臓器から胸腺に移動してくる細胞がどのような分化段階の細胞であるかの詳細は不明である.ヒトにおいては,胎児標本の病理組織学的研究から,胎齢7週ごろに肝臓から胸腺原基に集積してくるCD7+の細胞がT細胞系前駆細胞ではないかと考えられている2).われわれの解析でも胎児肝内にCD7+CD 3-の細胞が確かに存在し,それらが大きくCD7lowとCD7highの2つの集団に分けられることを確認している.しかし,多色染色で表面抗原を詳しく調べてみると,CD 7lowはCD 34++の多能性造血幹細胞を含む未分化な血球系前駆細胞から成るheterogeneousな細胞集団であるのに対して,CD 7highの大部分はCD 3-CD 56+であり,表面形質のうえではNKにきわめてよく似た細胞であることが判明した.
それでは,CD 7high,CD 3-は本当にT細胞系の前駆細胞であるのか,あるいはNK細胞と呼ぶべき性格の細胞なのであろうか.この点を明らかにするために,胎児肝からCD 7high,CD 3-,CD 56+細胞をセルソーターで精製し,種々の標的細胞に対する細胞傷害活性を検討したところ,図1に示すようにほとんど成人の末梢血のNK細胞に匹敵するキラー活性を示した3).

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