Japanese
English
研究と報告
幻覚の生起機序
Producing Mechanism of Hallucination
立津 政順
1
Seijun Tatetsu
1
1熊本大学
1Kumamoto University
キーワード:
Hallucination
,
Patient's thinking
,
Ego disorder (Ichstörung)
Keyword:
Hallucination
,
Patient's thinking
,
Ego disorder (Ichstörung)
pp.31-37
発行日 1991年1月15日
Published Date 1991/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902975
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- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
【抄録】異常体験を次の3群に分ける―A群:幻覚,B群:考えなのか聞こえるのかなど患者に不明瞭な体験,C群:考想伝播,作為体験,強迫体験などの自我障害症状。慢性分裂病114例についての調査によると,出現が,AとC群の共存36例,A群だけ9例,C群だけ25例で,A・C群がいずれも認められない場合が44例(うち1例は,B群だけでの出現)。以上から,A群が出現する場合,C群も伴って出現することが多いと言える(χ2-test,p<0.01)。したがって,両群は近縁関係にあり,幻覚も自我障害によって起こる症状である可能性が大きい。別の主として慢性分裂病者からなる41の幻覚例のうち,幻覚の内容が患者の考えであるとみなされたものが34例,82.9%あった。このことから,大部分の幻覚は,患者の考えが自分のものでなくなるとともに知覚様化したものであると思われる。それらの場合,無為・無力状により受動的・異物様なものになるとみられる考えが,さらに慣れにより知覚様化する,と推測される。

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