Japanese
English
特集 クローン性造血
Ⅱ.クローン性造血において認められる主な遺伝子変異
TET2変異クローン性造血
TET2-mutated clonal hematopoiesis
坂田(柳元) 麻実子
1
,
藤澤 学
1,2
,
末原 泰人
1
Sakata-Yanagimoto Mamiko
1
,
Fujisawa Manabu
1,2
,
Suehara Yasuhito
1
1筑波大学医学医療系血液内科学
2ブリティッシュコロンビア癌研究所リンパ系腫瘍センター
キーワード:
TET2
,
遺伝子発現
,
DNAメチル化
,
エピゲノム制御
Keyword:
TET2
,
遺伝子発現
,
DNAメチル化
,
エピゲノム制御
pp.222-225
発行日 2026年6月15日
Published Date 2026/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037095310770030222
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クローン性造血(clonal hematopoiesis;CH)は,造血幹細胞に生じた体細胞変異を起源として変異クローンが拡大する現象である。CHは加齢に伴って増加することから,健常者においても広く認められる。CHは当初,造血器腫瘍の前駆状態として注目されたが,近年では心血管疾患や炎症性疾患,更には固形がんとの関連も報告され,その臨床的意義は極めて広い。CHにおいては,エピゲノム経路に関わる遺伝子異常の頻度が高く,TET2変異はその一つである。TET2変異は,造血幹細胞の自己複製能や免疫応答を変化させ,炎症性環境を介してクローン拡大を促進することが示唆されている。本稿では,TET2の分子機能と遺伝子発現制御機構を概説すると共に,TET2変異CHの成立要因および骨髄系腫瘍,リンパ系腫瘍,固形がんとの関連について解説する。

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