朝川年金局長「公的年金の所得再分配機能強化が中長期的な最大課題」

　厚労省の朝川知昭・年金局長と辺見聡・政策統括官（総合政策担当）はこのほど、厚生日比谷クラブの共同インタビューに応じ、抱負や今後の課題を述べた。前回に続き、今夏の幹部人事に伴う新局長等の会見要旨を掲載する。 　朝川年金局長は、今回の年金制度改正の「最も重要なポイントは厚生年金の適用拡大」と指摘。今後、改正内容の円滑な施行に取り組む姿勢を強調した。あわせて、基礎年金の底上げ策など次の財政検証に伴う制度改正に向け、積み残しの課題の検討を深める方針を示した。その際に、「公的年金の所得再分配機能の強化が中長期的な最大の課題」と述べた。辺見政策統括官は、「社会の構造変化に耐えうるような社会保障制度を構築していく改革が必要」と力を込めた。物価・賃金が上昇する状況への対応では、「それぞれの分野だけでなく、医療・福祉全体として連携調整のとれた対応」が求められると指摘した。