特集 心不全パンデミック時代の新しい診療知を求めて
治療 進歩著しい心不全治療の現在
心不全緩和ケアとアドバンス・ケア・プランニングをどのように進めるか?
安斉 俊久
1
1北海道大学大学院医学研究院循環器内科学教室
キーワード:
▶ガイドラインの推奨だけでなく,患者・家族の希望に基づいた意思決定支援を行う.
,
▶心不全は良性疾患と認識されていることが,緩和ケア導入の遅延に繋がっている.
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▶心不全患者は,身体的だけでなく心理・社会的ならびにスピリチュアルな苦痛を抱えている.
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▶多職種メンバーが協働して,緩和ケアニーズとアウトカムを繰り返し評価する.
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▶狭義のACPは,将来の状態の変化に備え,医療者が患者・家族と話し合うプロセスを指す.
,
▶DNARは,心停止時以外の状況に対する医療行為を差し控えるものではない.
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▶心不全患者には,安定している場合でも年1回は繰り返しACPを実施する.
,
▶少なくとも入院を要するような心不全患者に対しては,ACPを行うべきである.
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▶ACPは,可能な限り心身の状態が安定している時期に行うように配慮する.
Keyword:
▶ガイドラインの推奨だけでなく,患者・家族の希望に基づいた意思決定支援を行う.
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▶心不全は良性疾患と認識されていることが,緩和ケア導入の遅延に繋がっている.
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▶心不全患者は,身体的だけでなく心理・社会的ならびにスピリチュアルな苦痛を抱えている.
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▶多職種メンバーが協働して,緩和ケアニーズとアウトカムを繰り返し評価する.
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▶狭義のACPは,将来の状態の変化に備え,医療者が患者・家族と話し合うプロセスを指す.
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▶DNARは,心停止時以外の状況に対する医療行為を差し控えるものではない.
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▶心不全患者には,安定している場合でも年1回は繰り返しACPを実施する.
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▶少なくとも入院を要するような心不全患者に対しては,ACPを行うべきである.
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▶ACPは,可能な限り心身の状態が安定している時期に行うように配慮する.
pp.574-579
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.04_025
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はじめに
超高齢社会を迎えた日本では,心不全患者がパンデミックのごとく増加している.心不全に対しては,さまざまな医療技術が開発され,生命予後は確実に改善されてきたが,高度技術を用いた医療の適応にならない症例や高度な医療によって生命予後は改善したものの生活の質(QOL)の改善が得られない症例に対しては,QOL改善を目的とした緩和ケアが必要である.また,高度複雑化した医療の中で治療法を選択する際には,人生の価値観や終末期医療における希望などに沿って患者・家族と医療者が話し合うアドバンス・ケア・プランニング(ACP)は必須であり,高度な医療と緩和ケアは表裏一体ととらえるべきである.

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