特集 脳血管障害
セミナー 脳卒中の病態・診断・診療体制に関する最新の話題
脳卒中初期対応の基本
大木 宏一
1
1東京都済生会中央病院脳神経内科
キーワード:
▶脳梗塞の場合,機械的血栓回収療法の適応となるLVOを見極めることが重要であり,救急搬送時にLVOを予測する6つの観察項目が定められた.
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▶脳卒中疑い患者での初期対応では,バイタルサインの把握と気道確保・呼吸管理を行いながら,一般身体診察・神経学的診察を簡潔に短時間で済ませる.
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▶頭部画像検査として,CTファースト・MRIファーストのどちらを選択するかは,それぞれの検査の特徴・利点と欠点,各施設の状況,患者の状況を鑑みて判断する.
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▶脳梗塞の診断後は,rt-PA静注による血栓溶解療法と機械的血栓回収療法の2つの再開通療法の適否を迅速に判断する.
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▶脳出血の診断後は,適切な降圧治療,抗凝固療法中であれば中和剤投与の検討を行いつつ,血腫除去術などの外科的介入についての脳外科コンサルトを行う.
,
▶くも膜下出血の場合には,十分な鎮痛・鎮静を行い,降圧を考慮する.
Keyword:
▶脳梗塞の場合,機械的血栓回収療法の適応となるLVOを見極めることが重要であり,救急搬送時にLVOを予測する6つの観察項目が定められた.
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▶脳卒中疑い患者での初期対応では,バイタルサインの把握と気道確保・呼吸管理を行いながら,一般身体診察・神経学的診察を簡潔に短時間で済ませる.
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▶頭部画像検査として,CTファースト・MRIファーストのどちらを選択するかは,それぞれの検査の特徴・利点と欠点,各施設の状況,患者の状況を鑑みて判断する.
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▶脳梗塞の診断後は,rt-PA静注による血栓溶解療法と機械的血栓回収療法の2つの再開通療法の適否を迅速に判断する.
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▶脳出血の診断後は,適切な降圧治療,抗凝固療法中であれば中和剤投与の検討を行いつつ,血腫除去術などの外科的介入についての脳外科コンサルトを行う.
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▶くも膜下出血の場合には,十分な鎮痛・鎮静を行い,降圧を考慮する.
pp.34-39
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.01_008
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はじめに
脳卒中診療は,“Time(loss) is brain(loss)”といわれる救急疾患である.すなわち,脳は不可逆的な損傷を起こすまでの時間が短く,また一度損傷した脳組織を再生させることは現在の医療では困難であり,発症早期の段階でその被害をいかに最小限に抑えるかが予後に直結してくる.また脳卒中は,要介護が必要な原因疾患として認知症に次ぐ第2位の疾患であり,救命しえたが機能障害が残存した場合,本人・家族のほか,社会的にも大きな負担・損失が生じる.そのような脳卒中の予後を改善させる最初の介入点として,脳卒中初期診療は非常に重要である.本稿では脳卒中初期対応について,そのポイントを概説していく.

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