薬物療法マネージメントのこつ
内分泌療法の副作用対策
pp.51-54
発行日 2015年8月10日
Published Date 2015/8/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.01.02_0051-0054
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「1 内分泌療法の副作用・アドヒアランスと有効性の関係」複数の臨床試験において内分泌療法の副作用と有効性の関係が報告されている1)。エキセメスタン (EXE) 5年間と,タモキシフェンクエン酸塩 (TAM) 2-3年後にEXEに変更した群を比較したランダム化試験Tamoxifen Exemestane Adjuvant Multinational (TEAM) trialでは,いずれの群でも血管運動症状,筋骨格系症状,婦人科系症状を多く有するほどDFS,OSが良好であった(図1-A,B)2)。一方,副作用により治療アドヒアランスは低下する。閉経後乳癌患者でアナストロゾール(ANA),TAMの投与を比較したThe Arimidex, Tamoxifen, Alone or in Combination trial (ATAC)試験では副作用に伴う中止例がTAM群で14.3%,ANA群で11.1%あった3)。40歳以下あるいは75歳以上,乳房部分切除術後,リンパ節転移有,併存疾患のある患者などでのアドヒアランス低下が報告されている4)。
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