連載 涙が出る料理
第2回 京都木屋町のお食事処「河久」
渡辺 仁
1
1関西ろうさい病院眼科部長
pp.56-56
発行日 2017年4月11日
Published Date 2017/4/11
DOI https://doi.org/10.34449/J0042.12.01_0056-0056
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人生を60年近く過ごしていると,ある特定のレストラン,食事処との付き合いが40年以上という店も4~5軒あるという方も多数いらっしゃるかと思う。私のそうした店のなかでも,今回ご紹介する京都木屋町の「河久(かわひさ)」は,その出会いが高校生時代,しかも大学受験の模擬試験に端を発しているという点でユニークである。その模擬試験の国語には食べ物を扱った文章が問題文として出されていて,解答集にはその出典が丸谷才一『食通知つたかぶり』とあった。その文章は料理の紹介がとても素晴らしく,食べなくてもおいしさが伝わる,そんな文章であった。
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