特集 CURRENT TOPICS 消化器がんの内科的治療法の進歩
1 食道がん 2)ESD
清水 勇一
1
1北海道大学病院光学医療診療部 診療教授・部長
pp.23-26
発行日 2020年12月25日
Published Date 2020/12/25
DOI https://doi.org/10.34449/J0039.16.02_0023-0026
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食道がんに対するESDは,機器の開発,改良や手技の向上により,標準的な治療となりつつある。多施設前向き研究にて食道粘膜内がんEMR/ESD症例のきわめて良好な長期予後が示された。食道がんEMR/ESDプラス化学放射線療法(CRT)症例の外科手術と遜色ない生存成績も多施設前向き研究にて示され,cSM1~2病変に対して診断的ESD後に追加CRTを行う治療戦略が提示された。広範囲ESD後の食道狭窄は大きな問題点であるが,ステロイドの局注や内服の有用性が食道癌診断・治療ガイドライン2017年版でも記述され,また再生医療技術を用いた狭窄予防法が臨床に応用されつつある。
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