特集 漢方医学の妙諦を探る
腸内細菌叢とのクロストークを介する漢方薬の有用性
髙山 健人
1
1福山大学薬学部漢方薬物解析学研究室講師
キーワード:
複合成分系
,
大黄甘草湯
,
腸内細菌叢
,
腸内代謝
,
食餌
Keyword:
複合成分系
,
大黄甘草湯
,
腸内細菌叢
,
腸内代謝
,
食餌
pp.37-45
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.26.04_0037-0045
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大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)の主有効成分であるセンノシドA(SA)は,腸内細菌によって代謝を受けレインアンスロンに変換されて下剤効果を発現する。この下剤効果は,共存するrhein 8-O-β-D-glucopyranoside(RG)やリクイリチン(LQ)などによって高まるだけではなく,RGが腸内細菌叢を大きく変化させることで下剤効果に寄与している。また,大黄甘草湯の下剤効果は食餌による腸内細菌叢の変化に左右されることから,食事と「証」が深く関わっていると考えられる。「KEY WORDS」複合成分系,大黄甘草湯,腸内細菌叢,腸内代謝,食餌
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