特集 最近の話題と将来展望 ~腫瘍内科、血液内科、自己免疫疾患、循環器内科、神経内科領域~
「治療学」時代の神経内科 ~求められるマインドセットの変革~
中原 仁
1
1慶應義塾大学医学部神経内科 教授
キーワード:
神経内科
,
治療学
,
win-win-win
Keyword:
神経内科
,
治療学
,
win-win-win
pp.41-45
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.40.01_0041-0045
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国立大学にいわゆる「ナンバー内科」が設置されていた時分、神経内科はしばしば第三内科に属しており、分からない、治らない、でも諦めない、「三内(ない)」だと揶揄された1)。確かに21世紀に入るまで神経疾患には目立った治療薬が存せず、その一方で、神経学的診察には膨大な解剖学的知識と卓越した技能が要求される。治療のために診断が必要なのは論をまたないが、治療がなくても粛々と診断がなされる神経内科の有様はいつしか「神経診断学」と呼ばれるようになった。それでも神経内科学を志した多くは、「21世紀は脳の時代」を信じた勇者か、あるいは少し変わり者であったかもしれない。「KEY WORDS」神経内科,治療学,win-win-win
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