特集 変形性関節症の病態・治療の最新知見
Ⅱ.各論(部位別) 変形性膝関節症 ②膝周囲骨切り術
桑島 海人
1
,
岡崎 賢
2
1東京女子医科大学整形外科
2東京女子医科大学整形外科 教授
キーワード:
膝周囲骨切り術
,
下肢アライメント
,
高位脛骨骨切り術
,
大腿骨遠位骨切り術
Keyword:
膝周囲骨切り術
,
下肢アライメント
,
高位脛骨骨切り術
,
大腿骨遠位骨切り術
pp.41-45
発行日 2021年6月20日
Published Date 2021/6/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.06_0041-0045
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膝周囲骨切り術 (around the knee osteotomies:AKO) は変形性膝関節症 (osteoarthritis,膝OA) に対する有効な治療法の1つであり,わが国でもAKOの術式の1つである高位脛骨骨切り術 (high tibial osteotomy:HTO) は1970年代から膝OAの治療として確立され,良好な長期成績も報告された。当時は術後長期の固定と荷重制限が必要であったため,人工膝関節置換術 (total knee arthroplasty:TKA) の普及に伴って,膝OAに対するHTOの手術件数の割合は減少していった。しかし,2000年代に入り,強固な固定性を有するロッキングプレートが開発されたことで,術後の後療法の期間が大幅に短縮され1),また,さまざまな術式の改良もあって再び世界的に普及してきている。AKOの特徴として,患者自身の関節が温存されることで膝関節可動域も温存でき,重労働やスポーツにも制限なく復帰が可能となる。このことは,近年の健康寿命の延長とスポーツ活動への関心の高まりを考えた場合,TKAと比べて大きなメリットとなり,実際にAKOの手術件数も年々増加している。本稿では,膝OAに対するAKOの術式と成績について述べる。「KEY WORDS」膝周囲骨切り術,下肢アライメント,高位脛骨骨切り術,大腿骨遠位骨切り術
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