特集 2型糖尿病の最新治療のために必要な知識
Diabetic Kidney Diseaseの概念とその進展抑制
菅原 真衣
1
1東京大学大学院医学系研究科腎臓内科学・内分泌病態学
キーワード:
Diabetic Kidney Disease
,
慢性腎臓病
,
アルブミン尿
,
高血圧
Keyword:
Diabetic Kidney Disease
,
慢性腎臓病
,
アルブミン尿
,
高血圧
pp.15-18
発行日 2017年4月20日
Published Date 2017/4/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.04_0015-0018
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糖尿病腎症は,透析導入原疾患の第1位を占め,2015年は新規導入患者の43.7%が糖尿病腎症であった1)。末期腎不全は,患者の予後と生活の質を大幅に低下させるため,糖尿病診療において腎症の進展抑制に努めることは,非常に重要である。これまで,糖尿病腎症は,微量アルブミン尿,顕性蛋白尿を経て,進行性に腎機能が低下していく病態と考えられてきたが,実際には蛋白尿が目立たない症例も多く,糖尿病腎症の概念自体が変化しつつある。また,近年新たに開発された血糖降下薬には,腎症進展抑制効果がある可能性が報告されており,注目を浴びている。本稿では,糖尿病腎症の概念を整理し,その治療法について,新たな知見も含めて概説する。「KEY WORDS」Diabetic Kidney Disease,慢性腎臓病,アルブミン尿,高血圧
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