特集 自己抗体から紐解く小児疾患
Ⅱ.各論:自己抗体がかかわる疾患
COVID-19と自己抗体
浅野 孝基
1
1広島大学原爆放射線医科学研究所放射線ゲノム疾患研究分野
キーワード:
COVID-19
,
Ⅰ型IFN自己抗体(中和抗体)
,
Ⅰ型IFN免疫
,
先天性免疫異常症(IEI)
,
サイトカインに対する中和抗体保有によるIEI模倣病態
Keyword:
COVID-19
,
Ⅰ型IFN自己抗体(中和抗体)
,
Ⅰ型IFN免疫
,
先天性免疫異常症(IEI)
,
サイトカインに対する中和抗体保有によるIEI模倣病態
pp.1611-1615
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001984
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SUMMARY
▷先天性免疫異常症(IEI)領域では,特定のサイトカインに対する自己抗体(中和抗体)を保有する患者が,そのシグナル伝達系の障害に基づくIEIを模倣する病態を示すことが知られている.
▷2019年末からの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック時には,Ⅰ型インターフェロン(IFN)中和抗体保有とCOVID-19重症化の関係が報告された.
▷小児においてもⅠ型IFN中和抗体保有はCOVID-19重症化のリスク因子となることが示された.
▷近年では,Ⅰ型IFN中和抗体は「SARS-CoV-2以外の」様々なウイルス疾患の重症化とも関連することが示され始めている.

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