特集 小児血管炎診療の基礎と臨床―IgA血管炎や川崎病だけではない多様な全身性疾患群―
Ⅲ.各血管炎の病態と診療
ANCA関連血管炎
三浦 健一郎
1
1東京女子医科大学腎臓小児科
キーワード:
顕微鏡的多発血管炎
,
多発血管炎性肉芽腫症
,
好中球細胞外トラップ(NETs)
,
リツキシマブ
,
アバコパン
Keyword:
顕微鏡的多発血管炎
,
多発血管炎性肉芽腫症
,
好中球細胞外トラップ(NETs)
,
リツキシマブ
,
アバコパン
pp.1201-1206
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001798
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SUMMARY
▷欧州では多発血管炎性肉芽腫症(GPA)が多いが,わが国では顕微鏡的多発血管炎(MPA)が多く,かつ腎限局型血管炎(RLV)が多い.
▷好中球細胞外トラップ(NETs)と抗好中球細胞質抗体(ANCA)を介した悪循環(vicious cycle)が病態形成に重要であり,巣状分節性の壊死性病変を伴う半月体形成性腎炎を呈する.
▷わが国の小児では約半数が学校検尿を契機に発見されている.
▷近年,リツキシマブや補体C5a受容体阻害薬であるアバコパンの有用性が報告され,ガイドラインで使用が提案されている.

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