特集 子どもの皮膚診療を極めるために
Ⅱ 皮膚症状が診断に重要な全身性疾患
伝染性紅斑
要藤 裕孝
1
1洞爺協会病院(北海道社会事業協会洞爺病院)小児科
pp.144-149
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000967
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診療のポイント
■伝染性紅斑に特徴的なのは「りんご病」とよばれる両頰のびまん性紅斑である.
■両頰の紅斑以外に特徴といえるのは,四肢,体幹の網状あるいはレース状の発疹である.
■伝染性紅斑の原因であるヒトパルボウイルスB19(PVB19)感染により紫斑が出現することがある.
■PVB19による紫斑は感染初期に出現し,伝染性紅斑は特異的抗体上昇後に出現する.
■PVB19による劇症タイプの紫斑はpapular-purpuric gloves and socks syndrome(PPGSS)と報告された.
■PVB19はIgA血管炎や免疫性血小板減少性紫斑病の誘因となりうる.
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