特集 アレルギー疾患―最新治療と生活からの視点
Ⅴ アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜疾患
アレルギー性鼻炎の最新ガイドラインと最新治療
大久保 公裕
1
1日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学分野
pp.126-131
発行日 2023年10月20日
Published Date 2023/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000722
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はじめに
花粉症・アレルギー性鼻炎は気管支喘息(以下,喘息)やアトピー性皮膚炎と同じアレルギー疾患であるが,唯一の純粋なⅠ型アレルギー疾患であり,治癒が難しいため,重症化しQOLの低下を生じさせる.このため,治癒とコントロールによって患者QOLや生産性の低下をきたさないようにさせることが必要である.これを目的として,1993年6月,日本アレルギー学会の内科,小児科,耳鼻咽喉科,皮膚科の合本「アレルギー疾患治療ガイドライン」中で「鼻アレルギー(含花粉症)の診断と治療」が発表された.この「アレルギー疾患治療ガイドライン」の61ページから74ページとわずか14ページの項目が,後の「鼻アレルギー診療ガイドライン」(以下,PG-MARJ)の始まりであった.
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