連載 漢方よもやま話・第8回
当帰四逆加呉茱萸生姜湯
能㔟 充彦
1
1名城大学薬学部生薬学研究室
pp.940-943
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000819
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1.はじめに
今回ご紹介する処方は,当帰四逆加呉茱萸生姜湯です.この処方は,「温経散寒薬」の1つで,寒冷により生じる症状に用いるもので,古典的には「陽気や陰血不足で経脈に寒邪を受け,血の運行が阻害され,滞った状態に用いる」とされ,身体を温めて循環障害を改善するものと考えられており,特に手足の末梢の冷えや肢体のしびれや痛みを改善するものとされます.
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