特集 フレッシャーズからベテランまで いま知りたい心房細動治療
ねらい
阿古 潤哉
1
1北里大学医学部循環器内科学
pp.7-7
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000543
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急速な高齢化社会を迎えている日本において,加齢に伴って有病率の増加する心房細動は日常診療で数多く遭遇する疾患である.心房細動は心機能を低下させるのみならず塞栓症のリスクを高める.このため,その治療には脈のリズムや数をどのようにコントロールするかという問題と,塞栓症の治療をどのように組み立てていくかという問題に対処する必要がある.脈のリズムコントロールにおいては肺静脈のアブレーションが非常に多く行われるようになってきており,抗不整脈薬のみの時代とは大きくその様相を変えてきている.また,直接経口抗凝固薬(DOAC)の登場から10年たち,臨床現場での使用方法もかなりこなれたものになってきている.さらに左心耳閉鎖術の登場で,抗凝固療法を行いにくい患者に対しての治療を提供できるようになってきている.心房細動に対する診断と治療は日々進歩しているといえる.
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