特集 知ってる? 子どものアドボカシー
企画の言葉
伊藤 健太
1
1あいち小児保健医療総合センター総合診療科
pp.645-645
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/ch.0000000243
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アドボカシーという言葉に出会ったのは,学生の頃のことです。初期研修をすることになる病院の見学中に,小児科部長の先生が「アドボカシーって知ってる? 子どもの代弁者ということだよ」と教えてくださりました。アドボカシー=子どもの代弁者というぼんやりとした印象のまま,10数年過ぎましたが,それについて学ぶ機会はありませんでした。そして2020年,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行です。そのなかで,学校の一斉休校がいきなり決定されたとき,「子どもって弱いな」と痛感し,同時に頭の中にアドボカシーという言葉が強烈に鳴り響きました。小児感染症専門家として,COVID-19流行の下,子どものアドボカシーが必要な場面を多く経験しました。すると,いつのまにか,子どものアドボカシーは,小児科医の私にとって何よりも重要な核となり,小児科医のアドボカシーを学ぶために,アメリカに留学する羽目になりました。
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