特集 知っておきたい子どもの痛み~予防法と痛みへのアプローチ~
企画の言葉
加藤 実
1
1春日部市立医療センターペインクリニック内科
pp.749-749
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/ch.0000000644
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医療行為に伴う子どもの痛み体験は,痛みの構成成分である感覚に加えて,情動,認知の成分にも影響を与え,痛み体験はそのときだけでは終わらず,注射恐怖症など長期的な影響を及ぼすことが明らかにされ,積極的な痛み予防の必要性とエビデンスのある具体的な方法が報告されています。加えて,痛みで困っている子どもの痛みの適切な評価と対応には,これらの成分に加えて,修飾要因として心理社会的要因,発達要因に関しても,多職種による生物心理社会的アプローチによる丁寧で多面的な情報収集と対応の有用性が明らかにされています。しかし,今日まで医療者の子どもの痛みの過少評価により,日常診療でこれらの方法はまだまだ実践されていません。
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