特集 増えている大人の消化管アレルギー
消化管アレルギーに対する抗体製剤治療
長瀬 洋之
1
1帝京大学 医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
キーワード:
モノクローナル抗体
,
過敏症-食品性
,
Interleukin-13
,
Mepolizumab
,
Omalizumab
,
食道炎-好酸球性
,
Interleukin-33
,
Benralizumab
,
Dupilumab
,
SIGLEC8 Protein
Keyword:
Antibodies, Monoclonal
,
Omalizumab
,
Food Hypersensitivity
,
Interleukin-33
,
Interleukin-13
,
Eosinophilic Esophagitis
,
SIGLEC8 Protein, Human
,
Mepolizumab
,
Dupilumab
,
Benralizumab
pp.991-996
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021278703
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<Headline>1 好酸球性食道炎に対して、好酸球活性化を抑制するIL-5標的治療は、食道への好酸球浸潤は抑制するが、有意な症状改善が得られていない。2 一方、好酸球性食道炎に対して、IL-13抗体やIL-13とIL-4の双方を阻害するIL-4受容体α抗体であるデュピルマブの有効性が最近報告され、症状改善効果も示された。デュピルマブの第III相試験が進行中である。3 好酸球性胃腸炎・十二指腸炎に対して、好酸球を除去し、マスト細胞の活性化を抑制するSiglec-8抗体の有用性が、他のアレルギー疾患に先駆けて報告された。第III相試験が進行中である。4 食物アレルギーに対する経口免疫療法に、抗IgE抗体であるオマリズマブ投与を併用することで、摂取量を安全に増やし、脱感作率が高められることが報告された。第III相試験が進行中である。
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