特集 脳卒中:内科医が知っておくべき最新診療
最新の脳卒中診断学 鑑別診断
伊澤 良兼
1
1慶應義塾大学 医学部神経内科
キーワード:
Wernicke脳症
,
意識障害
,
めまい
,
鑑別診断
,
頭痛
,
大動脈瘤
,
低血糖症
,
てんかん
,
動脈瘤-解離性
,
脳神経疾患
,
MELAS症候群
,
敗血症
,
脳卒中
,
不随意運動
,
硬膜外血腫-脊髄
,
運動麻痺
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Wernicke Encephalopathy
,
Vertigo
,
Epilepsy
,
Hypoglycemia
,
Headache
,
MELAS Syndrome
,
Cranial Nerve Diseases
,
Consciousness Disorders
,
Sepsis
,
Aortic Aneurysm
,
Aneurysm, Dissecting
,
Stroke
,
Hematoma, Epidural, Spinal
pp.613-618
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021216707
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<Headline>1 脳卒中の診断において、脳卒中に似ているが脳卒中でないもの(false positive)はstroke mimicsと呼ばれ、脳卒中にみえないが脳卒中であるもの(false negative)はstroke chameleonsと呼ばれる。2 脳梗塞急性期治療として行われる血栓溶解療法は、一定の確率で出血性合併症をきたし、一部のstroke mimicsでは症状を悪化させる可能性があるため、stroke mimicsの鑑別、治療適応の慎重な判断を要する。3 Stroke chameleonsの見落としは治療機会を逸することになるため、突然発症で、精神状態の変化や失神、何らかの神経症状を伴うものについては、当初の症状が非典型的であったとしても、脳梗塞を疑って頭部MRIなどによる評価を進めるべきである。
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