特集 基本理論に基づいた小児漢方診療
疾患別漢方治療 肝胆膵疾患
松浦 恵子
1
1なな彩クリニック
キーワード:
肝炎
,
肝硬変
,
漢方薬
,
膵炎
,
肺炎-間質性
Keyword:
Drugs, Chinese Herbal
,
Hepatitis
,
Lung Diseases, Interstitial
,
Pancreatitis
,
Liver Cirrhosis
pp.107-110
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2022057090
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
▼肝胆膵領域では、自覚症状を重要視して対応することができる漢方治療が有用である。▼慢性肝炎、肝硬変、慢性膵炎のような慢性消耗性疾患では、見かけ以上に身体は虚証へ傾いているので、漢方薬は虚証向きのものが用いられることが多い。▼肝臓の失調では、「肝気虚」、「脾気虚」、「肝血虚」の病態を誘導しやすくなり、さらに、気滞、お血の病態にもつながりやすい。▼慢性肝炎は、胸脇苦満、全身倦怠感、消化器症状により、柴胡剤や補気剤の処方を選択する。▼柴胡剤は、インターフェロン投与中の患者、肝硬変・肝癌の患者、慢性肝炎における肝機能障害で血小板数10万/mm3以下の患者には禁忌である。
Copyright© 2022 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.