特集 発生学から考えてみよう!小児の先天疾患
水腎症、総排泄腔外反
浅沼 宏
1
,
高橋 遼平
,
大家 基嗣
1慶應義塾大学 医学部泌尿器科学教室
キーワード:
病的狭窄
,
水腎症
,
総排泄腔
,
器官形成
,
尿管通過障害
,
泌尿生殖器奇形
,
総排泄腔外反症
,
尿禁制
,
腎盂尿管移行部
Keyword:
Cloaca
,
Hydronephrosis
,
Constriction, Pathologic
,
Ureteral Obstruction
,
Urogenital Abnormalities
,
Organogenesis
pp.1097-1104
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2021292927
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●中腎管から発芽した尿管芽はcommon nephric ductのアポトーシスに伴い膀胱三角部を形成し、尿管口となる。●総排泄腔から尿生殖洞と肛門直腸管に分割され、膀胱は尿生殖洞の頭側から発生する。●総排泄腔膜は外胚葉と内胚葉組織の2層構造で、その間に間葉組織が侵入・発達して腹壁筋や骨盤骨が形成される。●無症候性先天性水腎症は待機的治療が一般的であり、腎盂拡張の悪化、分腎機能の低下の場合に腎盂形成術の適応となる。●総排泄腔外反は、尿禁制、腎機能、生殖機能などについて生涯的な治療・ケアが必須であり、多職種かつ横断的な診療体制が必要である。
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