特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第9章)皮膚科・形成外科 ヘルペス
本田 まりこ
1
1まりこの皮フ科
キーワード:
抗ウイルス剤
,
陰部ヘルペス
,
再感染
Keyword:
Herpes Genitalis
,
Reinfection
,
Antiviral Agents
pp.380-383
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140485
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus:VZV)の感染によって、おもに体の片側の皮膚や粘膜に神経痛様疼痛を伴う水疱性病変または潰瘍性病変を形成する疾患で、皮膚疾患であるとともに神経に炎症が起こる神経疾患でもある。はじめての症状であり、性器ヘルペス初感染と鑑別を要するが、性器ヘルペスは性器の両側に病変がみられるが、帯状疱疹では、左右どちらかの性器に病変がみられる。帯状疱疹では、深部から電気が走るような神経痛様の痛みであるが、性器ヘルペスは皮膚や粘膜のやけどのような表面痛である。診断は、病変部の拭い液を使用するHSV、VZVに対するイムノクロマト法が簡便である。感度は落ちるが、塗抹標本を蛍光抗体法で判定できる。いずれも保険収載されている。PCR法は免疫不全状態であって、単純疱疹ウイルス感染症又は水痘帯状疱疹ウイルス感染症が強く疑われる患者を対象として承認されている。
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