特集 女性のうつに強くなる
妊娠中のうつ
佐藤 昌司
1
1大分県立病院 総合周産期母子医療センター
キーワード:
うつ病
,
精神保健サービス
,
妊娠合併症
,
診療ガイドライン
,
ハイリスク妊娠
,
マニュアル
Keyword:
Manuals as Topic
,
Mental Health Services
,
Pregnancy, High-Risk
,
Practice Guidelines as Topic
,
Pregnancy Complications
,
Depressive Disorder
pp.1428-1432
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021055010
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"うつ"をはじめとして、妊娠中に精神的な問題あるいは障害を有する妊産婦については、産後においても子育て困難や子ども虐待につながる例が多く、支援が不可欠であるが、その一方で実際の現場ではその対応に苦慮する例が多い。「産婦人科診療ガイドライン産科編2020」では、「妊娠中の精神機能障害のリスク評価」に関して、妊娠初期から産婦人科医・助産師がこれまで以上に健診時に留意することをうたっている。現在、「妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル」「周産期メンタルヘルスコンセンサスガイド」などが周産期領域における"うつ"の取り扱い指針を示した代表的なガイドと位置づけられる。これらを参考にしながら、産婦人科医が一般の妊産婦に対して健診を行っていくうえで精神機能障害の第一発見者としての立場となり得ることを認識し、必要に応じて問診票や質問票をツールとして用いながら診療に当たることが重要である。
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