特集 多様化する医療現場にどう適合するか スタッフのための職業感染対策
消毒薬・抗がん剤の曝露問題とその対策 ガイドラインを踏まえて
塩田 有史
1
1愛知医科大学病院 感染制御部
キーワード:
抗腫瘍剤
,
消毒剤
,
職業性曝露
,
調剤
,
診療ガイドライン
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Drug Compounding
,
Disinfectants
,
Occupational Exposure
,
Practice Guidelines as Topic
pp.350-354
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/J04878.2018006183
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
消毒薬,抗がん剤は,両者ともその曝露による人体に対する有害事象の程度が他の薬剤に比べて大きいため,曝露防止の対策が重要である。消毒薬は,医薬品添付文書などの情報から薬剤毎の特性を理解し,適正に使用することが肝要である。曝露した場合は,その消毒薬の特性を考慮した対応が必要になる。抗がん剤は,一部の分子標的薬を除き変異原性,催奇形性および発がん性を有しており,その取り扱いには特に注意を要する。調製については日本病院薬剤師会より『抗がん薬調製マニュアル』1)が,調製とさらに調製後の曝露防止については,日本がん看護学会,日本臨床腫瘍学会,および日本臨床腫瘍薬学会の3学会合同で『がん薬物療法における曝露対策合同ガイドライン』2)が発行されている。
Copyright(C) 2017 Van Medical co., Ltd. All rights reserved.