特集 診療科別 プロが示す『抗菌薬適正使用』の理論と実践
耳鼻咽喉科
戸川 彰久
1
1紀南病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
抗細菌剤
,
細菌感染症
,
鼻炎
,
副鼻腔炎
,
扁桃炎
,
アルゴリズム
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
,
細菌培養
,
抗菌薬適正使用支援
Keyword:
Antimicrobial Stewardship
,
Algorithms
,
Anti-Bacterial Agents
,
Bacterial Infections
,
Rhinitis
,
Tonsillitis
,
Severity of Illness Index
,
Sinusitis
,
Practice Guidelines as Topic
pp.9-14
発行日 2018年3月10日
Published Date 2018/3/10
DOI https://doi.org/10.34426/J03177.2018175074
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耳鼻咽喉科領域の感染症は急性中耳炎、急性鼻副鼻腔炎、急性咽頭・扁桃炎などの頻度が高い。上気道感染症を治療する場合、ウイルス感染か細菌感染かの判断が必要となるが、この鑑別は容易ではない。『急性鼻副鼻腔炎診療ガイドライン』では重症度をスコアリングシステムにて判定し、軽症の場合はウイルス感染を疑い抗菌薬を投与しない方針となっており、抗菌薬を投与する場合はペニシリン系抗菌薬が治療の中心となる。また鼻処置などの局所治療も併用が望ましい。急性咽頭・扁桃炎の治療はA群β溶連菌の感染の有無が重要であり、ガイドライン案では鼻副鼻腔炎と同じく軽症の場合は抗菌薬を投与しない方針となっている。
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