特集 ESBL産生菌の最前線 - 知っておきたい診断・治療のすべて
CRE(カルバペネム耐性腸内細菌科細菌) CRE感染症の治療 コリスチン・チゲサイクリンの使い方
下野 信行
1
1九州大学病院 グローバル感染症センター
キーワード:
Carbapenems
,
Colistin
,
腸内細菌科感染症
,
Tigecycline
,
カルバペネム耐性
Keyword:
Tigecycline
,
Enterobacteriaceae Infections
,
Carbapenems
,
Colistin
pp.148-153
発行日 2017年6月10日
Published Date 2017/6/10
DOI https://doi.org/10.34426/J03177.2017253133
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カルバペネム耐性腸内細菌科細菌は、世界的に増加傾向にあり、感染症治療における大きな脅威である。なかでもカルバペネマーゼ産生菌は拡散しやすく、院内感染対策上も注意が必要である。治療上最も留意しないといけないことは、実際に感染を起こしているか否かの判断で、保菌状態に対しては治療をしてはいけない。治療薬は、コリスチンやチゲサイクリンが主体であるものの、万能薬というにはほど遠く、実際の使用にあたっては、副作用や臓器移行性、耐性の問題などを十分に考慮した上で有効な投与法を考えないといけない。また何より感染巣のコントロールは重要である。
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