基礎講座
シリーズ 押さえておきたい血管機能検査 3.その他の血管機能検査 ① 〔経皮酸素分圧(tcpO2)測定,血管内皮機能検査(FMD測定)〕
秋山 忍
1
1東京医科大学病院 心臓血管外科 Vascular Lab
pp.1024-1030
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.32118/mt53101024
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◎経皮酸素分圧(tcpO2)とは,皮膚内酸素分圧を無侵襲的に測定したものである.創傷部位およびその周囲の酸素化状態をマッピングし,末梢組織に供給される酸素量をみて,末梢の血液循環を評価することで,虚血とその重症度を判別できる.
◎血管内皮機能検査(FMD測定)とは,血流依存性血管拡張反応(FMD)を測定する検査で,血管の内皮細胞がもつ血流に応じた拡張機能(血管の広がりやすさ)を数値化する.この数値は血管の柔軟性や健康状態を直接的に反映し,動脈硬化や血管内皮機能障害の兆候を早期にとらえることができる.

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