FORUM 分子生物学の臨床応用 “分子”から“疾患・患者”へ・Vol.10
RNA修飾を基盤としたバイオマーカーの探索と疾患の早期診断技術開発
今野 雅允
1
Masamitsu KONNO
1
1産業技術総合研究所細胞分子工学研究部門 生物データサイエンス研究グループ
pp.595-600
発行日 2026年8月22日
Published Date 2026/8/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298080595
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RNA修飾は,RNA配列や発現量とは異なるエピトランスクリプトーム情報として,疾患状態を反映する新たな分子情報層である.RNAの修飾種であるm6A,m5C,m1A,m7G,シュードウリジン,2′-O-メチル化,A-to-I RNA編集などの異常は,がん,神経疾患,代謝疾患,免疫・炎症性疾患,感染症など幅広い疾患の発症および進展に寄与することが報告されている.近年,質量分析,抗体・化学変換を用いたシークエンス,ナノポア直接RNA解析の進展により,RNA修飾そのものを疾患バイオマーカーとして測定する技術の開発が盛んに行われている.本稿では,RNA修飾を基盤としたバイオマーカー研究の現状を概説し,リキッドバイオプシー由来のRNA修飾計測による早期診断技術開発の展望と課題について議論する.

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