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第1土曜特集 薬事利用に資する「適合性」と「信頼性」をもつリアルワールドエビデンス作成に向けた提言
第5章 RWD/RWEの利活用に向けた法的整備の現状と展望
European Health Data Space(EHDS)の概要と日本の医療DX政策へのインパクト
Overview of the European Health Data Space(EHDS)and its impact on Japan’s healthcare DX policy
安中 良輔
1
Ryosuke ANNAKA
1
1日本製薬工業協会 イノベーション推進部会 健康医療データ政策グループリーダー
キーワード:
EHDS
,
医療DX
,
リアルワールドデータ
,
ヘルスデータ
,
医療等データ
Keyword:
EHDS
,
医療DX
,
リアルワールドデータ
,
ヘルスデータ
,
医療等データ
pp.87-93
発行日 2026年4月4日
Published Date 2026/4/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu297010087
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EHDS法1)が2025年3月に発効した.これによりEU加盟国の約4億人のヘルスデータが連携されることになり,良い医療提供,より良い研究,イノベーション,政策立案のために活用されるようになる.収集するヘルスデータは,電子カルテ,ゲノム,オミクス,バイオバンク,研究コホート等と広範であり,各国に設置されるヘルスデータアクセス機関(HDAB)を介して一元的に利用できるようになる.利活目的には創薬を含むイノベーション活動が含まれており,禁止事項は,広告・マーケティング活動・保険契約の利益からの除外等と明確化されている.ヘルスデータの利用状況の透明化,厳格な利活用審査,安全な解析環境を講じることで,データ提供者の同意不要(オプトアウトは各国の裁量で導入可)で利活用できるようになる.このように,EHDSは目的志向でデータ基盤構築と利活用ルール両輪で合理的に設計されている.日本においてもEHDSを参考にした医療等データの二次利用促進に向けた検討が本格化しており,EUと日本で創薬等に資する悉皆性の極めて高いRWD解析基盤が構築されることが期待される.

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