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第1土曜特集 人生100年時代を見据えて がんと生活習慣病(心疾患/糖尿病/CKD/MAFLD)を再考する──共通リスク因子,予防・治療の最新アプローチ
トピックス
女性における閉経後肥満とがんの病態連関
Pathological relationship between postmenopausal women with obesity and cancer
川合 汐里
1,2
,
橋本 貢士
1
Shiori KAWAI
1,2
,
Koshi HASHIMOTO
1
1獨協医科大学埼玉医療センター糖尿病内分泌・血液内科
2埼玉協同病院
キーワード:
閉経後肥満
,
乳がん
,
子宮体がん
,
大腸がん
Keyword:
閉経後肥満
,
乳がん
,
子宮体がん
,
大腸がん
pp.850-854
発行日 2023年9月2日
Published Date 2023/9/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28610850
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女性は閉経後に卵胞由来のエストロゲン低下のため内臓脂肪優位の肥満をきたしやすい.このため,インスリン抵抗性および慢性炎症による細胞増殖を誘導し,発がんリスクとなる.さらに内臓脂肪は副腎におけるアンドロゲンのエストロゲンへの変換を亢進する.その結果,エストロゲンへの再曝露を招き,乳がんや子宮体がんのリスクが上昇する.閉経後肥満による発がんリスク抑制には,食事療法や運動療法による内臓脂肪の減少とインスリン抵抗性の改善が不可欠である.また,閉経後のがん検診受診を勧奨することでがんを早期発見,早期治療していくことは,健康寿命延伸のためにも重要である.
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