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第1土曜特集 遺伝性神経・筋疾患――診療と研究の最前線
その他の神経・筋疾患の病態・診断・治療法開発
先天性筋無力症候群
Congenital myasthenic syndromes
大野 欽司
1
Kinji OHNO
1
1名古屋大学大学院医学系研究科神経遺伝情報学
キーワード:
先天性筋無力症候群(CMS)
,
神経筋接合部
,
反復神経刺激
Keyword:
先天性筋無力症候群(CMS)
,
神経筋接合部
,
反復神経刺激
pp.1014-1018
発行日 2022年12月3日
Published Date 2022/12/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu283101014
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先天性筋無力症候群(CMS)は,神経筋接合部に発現する遺伝子の先天的なバリアントによって神経筋接合部信号伝達が障害される疾患群である.CMSにおいては,新生児期の筋無力症状が緩解し成人発症を疑われる症例や,先天性筋症を疑わせる筋の低形成,顔面小奇形,日内変動の欠損を認める症例があり,CMSを幅広い病態の鑑別診断に含める必要がある.CMSでは34遺伝子のバリアントが同定されており,13病型に分類される.臨床症状や治療効果から原因遺伝子を類推することは多くの場合,困難である.最近同定された病型として,神経終末のアセチルコリンの放出に関わる分子のバリアントによる先天性ランバート・イートン筋無力症候群,神経終末形成障害によるCMS,核膜分子欠損によるCMS,クロマチンリモデリング酵素欠損によるCMSがあげられる.
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