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第1土曜特集 自殺の予防と危機・救急対応――新たな局面を迎えた日本の自殺対策にどう対応するか
危機・救急対応の現状
自殺対策におけるSNSを活用した危機対応
Using SNS for crisis response in suicide countermeasure
森山 花鈴
1
Karin MORIYAMA
1
1南山大学社会倫理研究所,南山大学法学部
キーワード:
自殺対策
,
自殺予防
,
SNS
,
相談
,
危機対応
Keyword:
自殺対策
,
自殺予防
,
SNS
,
相談
,
危機対応
pp.97-101
発行日 2021年10月2日
Published Date 2021/10/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2790197
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近年,日本において10代の自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)は増加傾向にあり,20代・30代も他の世代が減少傾向にあるのに対して,ほぼ変化していない.さらに,厚生労働省の人口動態統計によると,2020年現在,15~39歳までの死因の1位は自殺となっており,警察庁統計によると学生・生徒等の自殺者数は統計を取りはじめて以来,過去最多となっている.このようななか全国で開設されている相談窓口には,対面相談,電話相談,Eメール相談,SNS相談などがある.そのなかでSNS相談には,主に既存のSNS(LINE,Twitter,Facebookなど)や独自チャットシステムを活用した相談窓口の開設・相談対応と,ネットパトロールによって自殺をほのめかす書き込みを見つけた場合に相談窓口の掲示をするものなどがある.本稿では,自殺対策におけるインターネット活用の歴史や政策過程を踏まえたうえで,自殺対策におけるインターネット・SNSを活用した危機対応の現状について論じたい.
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