臨床研究
外傷性脳損傷回復期の精神症状に対する薬物療法
中山 一
1
,
浅野 由美
,
近藤 美智子
,
赤荻 英理
,
先崎 章
,
菊地 尚久
1千葉県千葉リハビリテーションセンター リハビリテーション科
キーワード:
抗精神病剤
,
催眠剤と鎮静剤
,
日常生活活動
,
脳損傷-外傷性
,
Risperidone
,
後向き研究
,
回復期病院
,
Olanzapine
,
Quetiapine
,
精神症状
,
薬物治療管理
,
患者アウトカム評価
,
リハビリテーション病院
,
機能的自立度評価法
Keyword:
Hospitals, Rehabilitation
,
Olanzapine
,
Risperidone
,
Quetiapine Fumarate
,
Brain Injuries, Traumatic
,
Hospitals, Convalescent
,
Hypnotics and Sedatives
,
Activities of Daily Living
,
Antipsychotic Agents
,
Retrospective Studies
,
Medication Therapy Management
,
Patient Outcome Assessment
pp.85-90
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.32118/J02606.2022072788
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目的◆外傷性脳損傷後の回復期リハビリテーション治療中に精神症状に対して使用された薬剤を調査し、現状と臨床上の課題を明らかにする。対象と方法◆2016年11月から2020年12月までに外傷性脳損傷に対する回復期リハビリテーション治療を行った66例を対象とし、精神症状に対する処方について後方視的に調査した。結果◆精神症状に対する薬剤が一つ以上使用されていた症例は33例であり、全体の50%であった。抗精神病薬は16症例(24.2%)で処方されており、入院中に中止できたのはその内の50%にあたる8例であった。最も多く使用されていた薬剤は睡眠薬であり、18例(27.3%)で処方されていた。考察◆外傷性脳損傷の回復期では、リハビリテーション治療の効果を最大化するために、精神症状の変化を慎重に観察しつつ薬物療法の適正化を図ることが重要と考えられる。
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