臨床経験
廃用症候群を呈したCOVID-19患者の市中病院でのリハビリテーション治療経験
中西 俊人
1
,
時里 香
,
徳永 誠
,
赤瀬 諒市
,
竹谷 剛生
,
三宮 克彦
,
野尻 晋一
,
今泉 隆志
,
山本 美紀
,
岡田 勇治
,
岩越 一
,
渡邊 進
,
中西 亮二
1寿量会熊本機能病院 リハビリテーション科
キーワード:
患者隔離
,
院内感染
,
リハビリテーション
,
チーム医療
,
感染予防管理
,
患者の受入れ
,
廃用症候群
,
手指衛生
,
個人用保護具
,
COVID-19
Keyword:
Infection Control
,
Cross Infection
,
Patient Admission
,
Patient Care Team
,
Patient Isolation
,
Personal Protective Equipment
,
COVID-19
,
Rehabilitation
,
Hand Hygiene
pp.548-553
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.32118/J02606.2021237604
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症例は70歳代女性で、前日に家族がCOVID-19と診断され、濃厚接触者としてPCR検査を受けCOVID-19と診断された。感染症指定医療機関に入院し、急性期治療が行われたが呼吸不全が進行したため、12病日より経口気管挿管での人工呼吸器管理が開始された。その後、徐々に呼吸不全は改善し32病日に抜管されたが、廃用症候群を呈しており、リハビリ目的に51病日に当院へ転院となった。理学療法では筋力増強運動、関節可動域運動、セルフエクササイズ指導、バランス練習、歩行練習、呼吸・発声練習を行い、訓練時には対面にならないように側面や後方からアプローチした。言語聴覚療法では嚥下評価、高次脳機能評価、発語器官運動、食事場面の観察コミュニケーション練習等を行った。歩行障害や両手の振戦は徐々に改善し、60病日には連続50m歩行が可能となり、歩行時のふらつきとRomberg徴候は消失、61病日に自宅退院となった。
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