Japanese
English
特集 困ってしまう顔の皮疹
臨床例
誤ったスキンケアで顔面に生じた皮膚真菌感染症の2例
Two cases of fungal infection of the face due to incorrect skin care
久保田 由美子
1
Yumiko Kubota
1
1福岡山王病院皮膚科
1Department of Dermatology, Fukuoka Sanno Hospital
キーワード:
原発性皮膚アスペルギルス症
,
皮膚カンジダ症
,
酒皶様皮膚炎
,
スキンケア
Keyword:
原発性皮膚アスペルギルス症
,
皮膚カンジダ症
,
酒皶様皮膚炎
,
スキンケア
pp.430-435
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003808
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・当科初診後コントロール良好であった酒皶様皮膚炎患者の誤った洗顔方法(患者1は無洗浄,患者2は過剰洗浄)により,皮膚バリアが障害され,アスペルギルスやカンジダの皮膚感染症を生じた2例を報告した.
・2例とも,表皮細胞のターンオーバー期間である1カ月で皮膚バリアが正常化し,皮膚真菌感染症も内服・外用で軽快した.
・高齢者や免疫抑制状態でなくても,高温多湿の条件が揃えば(とくにコロナ禍のマスク着用で顔の皮膚は高温多湿になりがち)健常人でも皮膚真菌症はおこりうることを肝に銘じたい.KOH鏡検と培養検査は常に行いたい.
・スキンケアの基本である洗顔方法についても,「泡立て,こすらず,すすいで保湿」の具体的説明も必要である.
(「症例のポイント」より)
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