よりよい“みずいぼ”診療のために
軟属腫小体,軟属腫反応と軟属腫BOTEサイン
江川 清文
1
1天草皮ふ科内科
pp.656-656
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002552
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“みずいぼ”にみられる「軟属腫小体」「軟属腫反応」と比較的新しい概念(用語)である「BOTEサイン」について述べる.いずれも“みずいぼ”の病態に深く関わるもので,よりよい“みずいぼ”診療を目指すにあたり必要な知識である.
“みずいぼ”は伝染性軟属腫の俗称で,ポックスウイルス科に属する伝染性軟属腫ウイルスの感染により生じる.中心臍窩を有する表面平滑な小丘疹を臨床的特徴とし,小児の体幹や四肢に多発することが多い.ピンセットで内容を圧出する“みずいぼとり”が治療の主なものであるが,本法が疼痛や出血を伴うことや,“みずいぼ”が基本的に自然治癒する疾患であることから,随伴症状に対する以外特段の治療なしで経過をみることもある.“みずいぼとり”では粥状物が圧出されるが,この中に含まれる多量のウイルスの直接・関接接触や自家接種が他者への感染伝搬や悪化(多発)の原因になる.
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