特集 小児科医が知っておきたい産科の基礎知識
総論
【コラム】小児科医が知っておきたい経口中絶薬の基本知識
対馬 ルリ子
1
TSUSHIMA Ruriko
1
1医療法人社団ウィミンズ・ウェルネス理事長,一般財団法人日本女性財団代表理事
pp.761-762
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002439
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はじめに
1980年代から欧米で使われており,世界保健機関(WHO)でも安全な中絶法として推奨されてきた経口中絶薬が,日本でも承認され使われ始めている。これは,妊娠9週0日(63日目)までの中絶に適応される薬剤であり,抗プロゲステロン薬ミフェプリストン錠と子宮収縮薬ミソプロストールバッカル錠を組み合わせたコンビパック(メフィーゴ®パック)として2023年4月に認可発売された。内服法は,子宮内操作がないため従来の外科的方法に比べ子宮への侵襲が少ない。取り扱いは母体保護法に則り産婦人科母体保護法指定医が処方するが,小児科医も思春期のクライアントやその家族から相談を受けた場合,適切な情報提供をする必要がある。
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