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特集 小児臨床検査2024
Ⅷ.腎・尿路系検査
2.尿細管機能検査 1)近位尿細管機能検査―尿細管リン再吸収閾値,重炭酸イオン負荷試験,尿中アミノ酸
Proximal tubular function, the maximum threshold of phosphate(TmP/GFR), fractional excretion of bicarbonate(FEHCO3-), U-BPCO2, fractional excretion of ammino acid
岡本 孝之
1
Takayuki Okamoto
1
1北海道大学大学院医学研究科小児科
キーワード:
TmP/GFR
,
FEHCO3-
,
U-BPCO2
,
尿中アミノ酸
Keyword:
TmP/GFR
,
FEHCO3-
,
U-BPCO2
,
尿中アミノ酸
pp.254-257
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001928
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1 検査の意義と適応
近位尿細管では糸球体でろ過された原尿が到達すると,2つの主要な再吸収機能を果たしている。1つ目はナトリウム(Na)・水の再吸収,2つ目は糖・リン酸・アミノ酸・重炭酸イオン・尿酸・低分子蛋白・他の有機溶質の再吸収である。こうした役割を担うためには,多大なるエネルギーが必要となるため,近位尿細管にはミトコンドリアが豊富に存在している。虚血の際に障害を受けやすいことも特徴の1つである。多彩な働きを担う近位尿細管において,どの機能が障害されているのかを評価することは,病態を理解する上で役に立ち,場合によっては確定診断につながる。
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