特集 小児の集中治療の実践―躬行実践―
総論
高度な手技とそのコツ 気管挿管手技
林 健一郎
1
HAYASHI Kenichiro
1
1東京大学医学部附属病院小児科
pp.1315-1318
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001045
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はじめに
小児集中治療室における気管挿管は,多くの医師が経験したであろう手術室における成人患者に対する気管挿管と比較し,2つのポイントがある。1つ目は,成人と異なる解剖学的・生理学的特徴を有する患者が相手であるということである。2つ目は,集中治療室における気管挿管は手術室のそれと異なり,患者の呼吸・循環機能を保つ目的で行われ,低酸素血症や心停止などのリスクが高く,非常に緊迫した状況で行われることが多いことである。これらに冷静に対応するためには,日頃から小児重症患者の気管挿管を想定した準備をしておく必要がある。
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