症例
新型コロナウイルス感染症発症15日後にSARS-CoV-2持続陽性の状態で尿路感染症を発症した乳児例
金井 宏明
1
,
佐藤 広樹
1
,
村中 清春
2
,
武井 義親
1
KANAI Hiroaki
1
,
SATO Hiroki
1
,
MURANAKA Kiyoharu
2
,
TAKEI Yoshichika
1
1諏訪中央病院小児科
2諏訪中央病院内科
pp.1193-1196
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000290
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はじめに
小児新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者は無症状者や軽症者が多く積極的な治療介入が必要になることは少ない1)。しかし,小児COVID-19の症状は一般診療で頻回に遭遇する発熱や呼吸器症状,消化器症状と同様であり特徴的なものはない1,2)。そのため,これらの症状を有する小児がSARS-CoV-2検査で陽性のときに,COVID-19と病原体保有者のほかの原因よる症状との鑑別は難しい。今回,COVID-19発症15日後に尿路感染症(urinary tract infection:UTI)を発症した乳児を経験した。小児SRAS-CoV-2検査陽性者での鑑別診断の重要性について示唆に富む症例であり,当院での対応を含め報告する。
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