特集 育児相談Q&A
各論:1~2歳
好き嫌いがあるが治したほうがよい?
三浦 義孝
1
MIURA Yoshitaka
1
1みうら小児科
pp.957-958
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000226
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自我の発達と好き嫌い
子どもの「好き嫌い」は味覚が発達し,味や色・食べ物の形に敏感になり,自己主張が強くなる1歳ごろから始まる。「離乳食は順調だったのに,その後急に食べなくなった」という母親からの訴えは少なくない。1歳児は,「好き嫌い」がわかるようになり,なんでも自分で決めたい時期である。一方「これだけは食べさせたい」という親の思いと対峙し,食事面ではさまざまな拒否反応を見せることがある。2歳児は,自分の意志がはっきりとし,こだわりも出るいわゆる反抗期となる。気分にムラがあったり,かんしゃくを起こしたり,時には赤ちゃん返りをして駄々をこねたりする。スプーンを使って,こぼしながらも一人で食べようとする時期である。この反抗期には,自主性に基づく自我の発達がはっきりと表れ,自分の考えをはっきり示すようになるのである。
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