特集 気管支喘息のガイドラインを実臨床に生かす―こんなときどうする?
日常診療にガイドラインをどう生かすか―こんなときどうする?
症状のない喘息患者の吸入ステロイド薬の減量,中止の基準
伊藤 靖典
1
ITO Yasunori
1
1長野県立こども病院小児アレルギーセンター
pp.793-797
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000170
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はじめに
気管支喘息は気道の慢性炎症が基本病態であり,気道過敏性,気流制限などが生じる疾患である。よって,気道炎症を抑制し,無症状の維持,呼吸機能や気道過敏性の正常化を目指すことが長期管理薬の目的であり,現在は吸入ステロイド薬(ICS)がその中心を担っている。小児喘息に対してもICSを用いるようになってから,喘息管理は飛躍的に改善したが,長期の使用による副作用もゼロではなく,とくに小児期では高用量ICSの継続使用により身長抑制に及ぼす影響が指摘されている。
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