特集 今,改めて考える,流産,死産,新生児死亡
各論
(コラム)特別養子縁組
鮫島 浩二
1
SAMEJIMA Koji
1
1さめじまボンディングクリニック
pp.779-780
発行日 2023年5月10日
Published Date 2023/5/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000924
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妊娠初期で予期せぬ妊娠に気づきながら妊娠継続し,特別養子縁組を選択するケースはごくまれである。筆者らのもと(あんしん母と子の産婦人科連絡協議会:あんさん協)で7年間で特別養子縁組をした症例は200例,母体保護法の適応になる22週未満は15%未満(29人/200人中)で,そのほとんどは妊娠に気づかなかった中高生である。縁組全体で見てみても,18歳未満が3割,未婚者が7割を占める(図1,図2)。妊娠中期(~7か月)まで全く気づかなかった中高生も多く,その後は親に相談できなかったり,相手に逃げられたりで受診が遅くなったケースが多い。初診時,すでに36週以上が31人,陣痛飛び込みが9人もあり,医療的ハイリスク症例が多いことは否めない。
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