特集 メンタルヘルスの視点からみたCOVID-19感染の影響とその対応
感染症蔓延下における新生児医療関連施設,外来でのメンタルヘルスへの工夫
感染症蔓延下におけるNICU面接でのメンタルヘルス,面会と問題点への対応―各施設からの報告:大阪大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター 家族の絆をつなぐオンライン面会―その安全性と持続性
北畠 康司
1
KITABATAKE Yasuji
1
1大阪大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター
pp.879-881
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000209
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はじめに
2019年から急激に広がった新型コロナウイルス感染症の流行により病院全体で厳しい面会制限が行われ,当院NICUも生まれてきた赤ちゃんへの家族の面会を制限せざるをえなくなった。新生児医療において「面会は治療の一環」である。その制限は医療とは別の次元で大きな問題を残すかもしれない。このような状況下,病院全体で一丸となり「入院中の赤ちゃんに,わが子に会いたい」実現化プロジェクトが立ち上がった。個人情報を大切に守りながら,いつでも,どこからでも,わが子に会っていただくことのできる「ウィズコロナ時代のオンライン面会システム」の構築を目指すものである。「安全性」と「持続性」という高い目標を掲げつつ,多くの方々からの支援を受け,いまその目的をほぼ達成することができた。本稿ではこれまでの経過と現状,そしてその将来について紹介したい。
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