特集 Up to date HPV関連中咽頭癌
【診断】
TNM分類
小林 英士
1
,
大嶋 秀美
1
,
吉崎 智一
1
Eiji Kobayashi
1
,
Hidemi Ohshima
1
,
Tomokazu Yoshizaki
1
1金沢大学附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科学
キーワード:
HPV
,
中咽頭癌
,
TNM分類
Keyword:
HPV
,
中咽頭癌
,
TNM分類
pp.755-758
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001659
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はじめに
中咽頭癌において,ヒト乳頭腫ウイルス(human papillomavirus:HPV)が発がん因子となることが報告されて久しい。2017年に行われた国際対がん連合(Union for International Cancer Control:UICC)によるTNM分類の第8版改訂1),ならびにそれを受けて2018年に行われた,日本頭頸部癌学会による「頭頸部癌取扱い規約」2)(以下本邦規約)の第6版改訂において,HPV感染の代用マーカーとなるp16の発現の有無が,TNM分類に追加された。また,頸部リンパ節に扁平上皮癌の転移をきたした原発不明癌の病期分類においてもHPV感染もしくはp16発現の有無が追加され,HPV陽性の原発不明癌は実質的に中咽頭癌として扱われることとなった。

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